シュタインベルガー
「パリでドイツ・ワインを頼むなんて、なんて命知らずなんでしょ」
…… 分かったあなたはお仲間です(笑)
ワインが飲めない頃から知っている数少ないワインの銘柄のひとつでした。
そして庶民の私でも買える金額のものなのでそのうち飲もう、とは思っていました。*1
今回飲んだものはリースリングカビネットなので甘口なのですが、トロッケンもあります。
といってもドイツワインですから辛口でも辛口じゃないです。
どうしても”やさしい味”ですよね。
撃墜王が愛したのは1976年物*2ですが、さっぱりと比較的若いものを飲みました。
リースリングはわりと長寿種みたいなのでヴィンテージもまた機会があれば飲んでみたいですね。
銘柄:Steinberger Riesling Kabinett [2005]
地域:ラインガオ地域(ドイツ)
等級:QbA (クー・ベー・アー)
生産:クロスター・エーバーバッハ醸造所
Kloster Eberbach
種類:白 (やや甘口)*3
品種:リースリング種
ゴーヤをいただいてしまったので単純にゴーヤチャンプルーを作ったのはいいんですが、あわせるワインに頭をひねってしまいました。
お好きな方ならわかると思いますが、ゴーヤチャンプルーってとても複雑な味なので、重くも無くそしてさほどさっぱりした食べ物でもないのです。苦味と甘みと旨みのせめぎあいが実においしい食べ物です。
なのでそんな複雑さを持ち合わせるドイツワインがちょうどよいかな、と。
苦慮した結果、RIESLING KABINETTにしました。
これもまた酸味と甘みのせめぎあいが実においしい。
ラインガウ地方のワインはけっこうボディがあるらしいので他の国のワインを飲みなれている方も入門しやすいのではないかと存じます。
しかしながらドイツワインにハマってしまうとその他の国のワインの理屈理論がまったく合わずで、ワインの世界を勉強しようと思うとけっこう障壁になる感じです。
そう思うのは非常に残念なんですが、飲み比べるとわかると思います。
クロスター・エーベルバッハは、非常に歴史ある国立醸造所です。
ラインガウのハッテンハイムにある12世紀建立のシトー派大修道院の修道士が開いたぶどう園で、現在はヘッセン州が単独で所有しており、醸造所はエルトヴィレにあります。
プロイセンと対立したこともありましたが、第二次大戦まで庇護下にあり、鷲のマークがその歴史を伝えています。ただし、現在は輸出国への配慮もあり第三帝国とハーケンクロイツを連想させる鷲のマークはソフトな印象のデザインになっています。
ですが、ソフト印象の鷲のマークもその配慮ゆえにとうとう無くなるということですので、このマークがお好きな方はお早めに手に入れられるのがよいと思います。
P.S.
関連内容として、国立醸造所のエチケットのまとめもよかったらご覧下さい。
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