南への誘い
やはり酸味が苦手でピノの味がワカラナイというのはワインを楽しもうとする人間にとっては欠点以外の何者でもないような気がします。
ないものねだりかもしれないんですが・・・飲めるものなら飲めるようになりたい。
じっくり向き合うしかないんかな?
ということで、昔は通院でよく通ってた場所にあるピノに特化しているという某ワイン屋に初めて立ち寄って、手始めに酸味だけじゃないピノらしくないピノを薦めてもらいました。
とてもわがままなリクエストだったかもしれません。
で、いきなりよいお値段のものは怖いので・・・オススメの4本のうち一番安かったニュージーランドの税込み2050円のものにしました。
それより気に入ったのは名前でした。
我々北半球に住むものにとってはポーラ・スター(北極星)が方角の目標となる星でありますが、南半球に住む方々にとってはサザン・クロス(南十字星)が目標となる星なのです。*1
これを目標にしていれば航路を見誤ることのない星、なのです。
そんな最初の指針になってほしいと願いを込めてスクリューをあけました。
銘柄:SOUTHERN CROSS Hawkes Bay Pinot Noir [2007]
サザン・クロス ホークス・ベイ ピノ・ノワール 2007
地域:ホークス・ベイ(ニュージーランド北島、ベイ・オブ・プレンティ地区)
種類:赤 (フルボディ)
品種:ピノ・ノワール種
数多くピノを飲んだわけではありませんが、ピノらしくないピノだと思いました。
見た目もバーグマンだということもさておき・・・当初香りに軽やかな酸が感じませんでした。
まず重めの樽香が感じます。バニラやクリーム感がふくらむリッチ香です。そのなかにチェリーの香りも。
そのまま口に含むとやはり酸が感じますが、挫折するほどのものでもありませんでした。
むしろ奥にある熟したチェリーの奥ゆかしい甘さも感じるくらいでした。
スワリングするとむしろ酸が立って少し涙目になりそうでしたので、グラスにとっておいてしばらく語り合うことにしました。
酸が好きな方には邪道かもしれませんが、3時間くらい経過するとやはり舌の真ん中で甘くふうわりまとわりつきながらも舌先に少し酸を感じつつきれいな調和を感じました。
華やかなピノが好きな人には絶対違うと言わさしめるかもしれない1本です。
でもまた別の味わいとしておいしいものじゃないかと思います。
是非ピノ好きな人の感想を聞いてみたいものです。
明日に期待しながら今晩はそっとスクリューを閉めました。
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