MHD試飲会
ディアジオ モエ ヘネシー(株)主催のワインメーカー試飲会に連れて行ってもらいました。
基本は飲食業者向けの試飲・説明会で後日受注といった流れのようですが、中には私達のように飲食店の方がお客さん数名を連れてきているといった方もいらっしゃいました。
今回のワインメーカーさんは2社です。
いずれも造り手の方がいらっしゃっていて自分達のワインの哲学のレクチャーがありました。
・NEWTON VINYARD(Dr. Su Hua Newtonさん)
医師でもあるSueは自然であることをこだわったワインを作っておられます。*1
1977年、時代はエネルギー危機の頃にスプリングマウンテンという場所に自然を利用した*2ワイナリーを設立されました。
当初山のすべてを葡萄畑にしたのを、山のてっぺんは土を戻して庭を造りました。これは冬は保温、夏は暑さを遮断することになり、自然の調和を利用した温度調整になるのです。エネルギー危機の時代にエネルギーを利用せずに自然に作り続けられるようにしたという先見さに驚きます。
そしてビオの考え方。医師でもある彼女はワインを飲んだときの頭痛に注目し、酸化防止の添加剤である二酸化硫黄に関してこれはよろしくないという考えでいらっしゃいます。
酸化防止剤(亜硫酸塩)の是非に関しては以前エントリしたとおり*3ですが、入れないのは非常に難しい上無いのはどうなんだろうかと思ったり、この辺は好みのワイン次第かもしれません。
そして第3の特徴として無濾過(UNFILTERED)にこだわりがあるという点です。
1978年の心臓学会で発表されたとある論文にて、「男性はグラス2杯、女性はグラス1杯の赤ワインが健康を保てます」とあるのですが、これはワインに含まれる抗酸化物質およびプロテイン*4が健康によいということでした。
しかしながらこれら2つの物質はいままで濾過していた澱にこそふくまれるものであるので、これを残すべきという考えから無濾過ワインもつくるに至ったそうです。
なお濾過ワインも造っておられまして正直私などはこちらのほうが飲みやすくおいしいと感じました。*5
無濾過のワインはとても豊かな力強い味わいがあります。
試飲会なので若いワインを開栓短時間で判断しろといわれてもそこは素人で難しいのですが、Pのおじさん好みのコクウマのワインであるのはやはり感じられました。
是非ゆっくり時間をかけて開かせて飲んでみたいものだと思いました。
・TERRAZAS de los Andes(Mr. Nicolus Audebettさん)
2社目はアンデスの麓、アルゼンチンのワイナリーです。
TERRAZASとはテラス、段々畑の意味です。
アンデス山脈の標高差を利用したワインで、高度により造る葡萄を替え味わいに特徴を出しているそうです。
中国茶のお好きな方だと良くご存知だと思いますが、高山烏龍茶だと非常に高度の高い霧がかった場所で育てることによりすっきり爽やかな風味に育つのですがそれ同様に、白のTorrontes*6という葡萄品種はマスカットの親類にあたる品種なのかしてその風味を若干のこしながらも高度1800メートルという高地ゆえのすっきり爽やか感があふれていてとてもエレガントな味わいになっています。
若い桃のさっぱりとした甘い香りがとても女性好みです。
これから夏に向かうにキリリと冷やしたものを前菜とともにいただきたいと思いました。
また造り手が4人いるグループワイナリーなのですが、今回来日のニコラスが超イケメンで・・・話よりそっちに夢中になっていたという実情。
いろいろ説明不足ですいません。
このワイナリーはほかに赤でMalbecといういまでは98%をアルゼンチンでしか作っていない品種もあります。
メルローに似た丸さと甘さを感じましたが、これももっとゆっくり味わってみたいなぁという感じで、やはり素人が簡単にポテンシャルを感じるなどまだまだ難しいと思いました。
と、ここまで試飲会でした。
飲むだけ飲んで口のなかタンニンでぎっちぎち・・・持ってて良かった歯ブラシ、でした。
そしてとてもお腹がすいた以上に飲み足りないぞということで、女3人、連れて行ってくれたマスターの元に雪崩れ込んでおいしい食事とワインを堪能しました。ありがとうございました。
WINE&BAR SONOMA (心斎橋)
http://www.geocities.jp/wine_and_bar_sonoma/index.html
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